こんにちは。自分の本音がわからない専門セラピスト 美喜子です。
今日は自分の体験を書きました。
1. 40代、仕事も家のこともがんばっていたけれど
40代。家庭もあって、仕事もあって、毎日が目まぐるしく過ぎていく。 一見「ちゃんとこなしている」ように見えていたかもしれない。 でも、実際はずっと、心がギリギリだった。
誰にも弱音を吐けず、仕事は山のようにあり、上司からは毎日のように否定されて、自分の価値がわからなくなっていた。 相談しようとした相手も、なぜか次々にやめてしまって、本音で話せる人がいなかった。
本当は助けてほしいのに、助けてなんて言えなかった。 だから、がんばり続けるしかなかった。
2. 崩れていった心と体

あるとき、突然、涙が止まらなくなった。 家族から「体、大丈夫?」と声をかけられただけなのに、「責められてる」と感じてしまって、自分を責めて、焦って、泣いてしまった。
心も体も、もう動けなかった。 でもそれでも、「仕事に行かなきゃ」「家のことやらなきゃ」と自分を追い立てていた。
でも、ある日、限界だと感じて病院に行った。
3. 適応障害の診断を受けたとき、やっと「限界」に気づいた
病院で「適応障害」と診断された。 そのとき、医師が言った。
「もう、がんばらなくていいですよ」
その言葉に、はじめて涙がこぼれた。
先生に話を聞いてもらって、「つらかったですね」と言ってもらえたとき、肩の力が抜けて、ほっとした。 「仕事は休みましょう」と言ってもらえて、「休んでいいんだ」と初めて許された気がした。
4. 休むって、簡単じゃなかった。でも、少しずつ取り戻していった
気持ちは楽になった。けれど、体は元気。だからこそ、何もしていない自分に物足りなさも感じた。
体力が落ちないようにストレッチや筋トレはしていたけど、外に出るのは怖かった。 「誰かに会ったらどうしよう」「サボってると思われるかも」――そんな不安があった。
でも、少しずつ自分のやりたかったことに目を向けるようになった。 ドラマを見たり、本を集中して読んだり。判断を求められない時間が、どれほど心をほぐしてくれるかを知った。
何より、「自分のペースで生きていい」と思えることの喜びが、心にじんわりと広がった。
5. 「自分を大切にする」って、どうするの? わからなかった私が少しずつ変わっていったこと

「自分を大切にしていいんだよ」 そう言われても、どうしていいのかわからなかった。
私はずっと、人の顔色を見て、人を喜ばせることを優先してきた。 自分の気持ちは、いつも後回し。何が好きで、何をしたいのかも、よくわからなかった。
でも、心理学を学びはじめて、「人の心の動き」を知っていくうちに、少しずつ自分にも興味が持てるようになった。
セラピーで自分の気持ちを話すうちに、「私って、こんなこと感じてたんだ」と気づく瞬間が増えていった。 それは小さな発見だけど、心が軽くなる体験だった。
「自分を大切にする」って、特別なことじゃない。 今日食べたいものを選ぶ。疲れたら休む。うれしいことは、ちゃんと受け取る。 そんな、日々の小さな積み重ねなんだと思えるようになった。
6. 「他人と自分の境界線を引くこと」――それを知って、初めて楽になった
それまでは、誰かが困っていたら自分のことのように悩んで、なんとかしなきゃと思っていた。
でもそれって、本当は「その人の問題」だった。 私はずっと、「自分がなんとかすれば、うまくいく」と思い込んでいたけど、 それは自分をすり減らしていただけだった。
「これは相手の課題。私は私の人生に集中していい」 そう思えるようになって、心がふっと軽くなった。
人間関係もラクになったし、何より「私自身を守る」感覚が持てるようになった。
7. あの頃の私へ、そして今しんどいあなたへ
もし、今の私があの頃の自分に言葉をかけられるなら、こう伝えたい。
一人で抱える必要なんてないよ。 周りに話していい。助けてもらっていい。
「迷惑かけるかも」なんて思わなくていい。 むしろ、がんばりすぎて無理をしてる顔の方が、見てる人はつらくなる。
今しんどいあなたにも、同じ言葉を届けたい。
どうか、自分を責めないで。 そして、「がんばらないこと」を、少しずつ許してあげてください。
あなたの心が、少しでもふっと軽くなりますように。